ヒッチコック

ジュールス・ダッシンは、赤狩りでハリウッドを去った人ですから、ヒッチコックと張り合う気はまったくなかったでしょう。ヒッチコックも、敬意は持っていてもライバル心はなかったはず。「男の争い」の執ような金庫破りシーン、「トプカピ」の博物館侵入シーンと、それだけでも世界的巨匠ですが、やはり「街の野獣」や「宿命」の人間描写を評価してほしいな。
シャブロルは「二重の鍵」や「善良な女たち」がありますが、この時点ではまだまだ駆け出し。その後の作品を鳥瞰してみても、ヒッチコックと並べたのは“週刊誌的感覚”といえるでしょう。ヌーベルバーグの要素を加えると、記事の切り口が新しく見えたのかも。三流ジャーナリストは今でもそうですね。
アンソニー・ホプキンス扮するヒッチコックは二匹の愛犬に“カモン・ボーイズ”と呼びかけていますが、クレジットを見るとラプンツェルとシンデレラとなっていますから牝のようです。ディズニー・ファンの飼い犬でしょうか。